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【鍵トラブル最前線第2回】鍵はどこまで電子化する?‐現場目線で見る“いま”とこれから

シリンダー、ディンプル、そして電子キー(スマートロック)。実際どれが多い? 電子キーのメリットとデメリットは? それでも物理鍵が残るのはなぜ?—現場の“肌感”で、いまのバランスとこれからをまとめました。


いま主流なのは?(比率の肌感)

Q. 現場では、鍵の種類ってどんな比率ですか?
A. 自社の対応実績ベースの感覚ではこのくらいです。

  • 一般的なシリンダー……約40%
  • ディンプルキー……約45〜50%
  • 電子キー(スマートロック等)……約10%(年々じわっと増加中)

電子キーは増えてる? 現場のリアル

Q. スマートロック、増えてます? 実情は?
A. 増えてます。 とはいえ、電子キーは管理会社との連携が前提になりがち。現場では「破壊開錠まで踏み込むのか/メーカー対応へ切り替えるのか」を、その場の状況で判断します。

Q. トラブルになりやすいポイントは?
A. 電子キーは機器や電源・通信に依存するため、次の原因で“開かない”が起きがちです。

  • 電池切れ:電源が切れて反応しない。
  • 機器の不具合:内部の故障(基板やモーターなど)で作動しない。
  • 通信トラブル:Bluetoothやネットワークの不調で、解錠指示が届かない/処理できない。

※これらは物理鍵にはそもそも起きにくい種類のトラブルというのが現場の実感です。


物理鍵 vs. 電子鍵:それぞれの“推し”と“弱点”

Q. それぞれ、結局どこが良くてどこが弱い?
A.

  • 電子鍵(スマートロック)
    • 推し:スマホ解錠や権限付与など、運用の柔軟性が高い。遠隔対応の設計も取りやすい。
    • 弱点:電源・通信・機器に依存。想定外の不具合に引っ張られることがある。
  • 物理鍵(シリンダー/ディンプル)
    • 推し:コストが安く、電源不要で確実。トラブル要因が少ない。
    • 弱点:権限管理や履歴管理などの拡張性は限定的。

物理キーの“高防犯タイプ”ってどうなの?

Q. 防犯性の高い物理キー、実際どうなんですか?
A. ポイントは3つです。

  • 個別認証の性質
     鍵/シリンダー単位で本人紐づけ(個人認証)され、登録者以外の解除依頼は原則通りません。所有者不在や本人確認ができない状況では、実務上“壊して開ける”以外が選びにくい。
  • 作業負荷(時間・騒音)
     破壊開錠してよい場合でも、長時間かかる可能性が高く、作業音も大きいため、時間帯や周辺環境を選びます。
  • 価格帯
     一般的な鍵より高め(2〜3万レンジ)で、導入・交換コストは上がりがちです。

まとめると:「第三者解除が通らない×壊すのも大変」という二段構えで実施ハードルが高いです。


なぜ物理鍵は残るの?(電子化しても)

Q. 電子化が進んでも物理鍵が要る理由は?
A. 端的に言うとコストと確実性です。

  • 導入・交換コストが安い
  • 電池・通信に依存しない=トラブル耐性が高い
    この2点が強く、日本では物理鍵のニーズは引き続き高いというのが現場の感覚です。

“完全電子化”にはならない? 今後の見立て

Q. 将来は全部スマートロックになる?
A. 完全にはならない見立てです。電子化は進む一方、既存物件への後付けは景観や投資負担の壁があります。新築中心で広がっていくでしょう。現場の感覚では、今後も“物理鍵が半分以上は残る”イメージです。
Q. 電子化する価値は?
A. もちろんあります。鍵は“ただの開け閉め”から、住空間の入口機能へ。スマホ解錠や権限管理で運用が軽くなる領域は確実にあります。
(電子化が進むほど、管理会社の意向確認と現場リスク(時間・騒音)の判断がより重要になります。)


まとめ

  • 現場の比率感:シリンダー約40%/ディンプル約45〜50%/電子鍵約10%(増加中)。
  • 電子鍵は便利だが、電池・通信・機器依存の不確実性がある。
  • 高防犯の物理鍵は「第三者解除が通らない」「壊すのに時間と騒音」「価格は高め」。
  • コストと確実性の理由で、物理鍵は今後も残る見立て。電子化は新築中心で進む。